TOP  初めに  関連製品   サポート  整備済品  FAQ  

EMTターンテーブル、モデル930st、モデル927st等についての

ユーザーの皆様からの良くある質問をまとめてみました。


 

EMT レコードプレーヤーシステムに関する質問

進相コンデンサの交換頻度は?

50Hz仕様のターンテーブルを60Hz地域で使用するには。


139st(真空管)イコライザ・アンプを930stで使えますか?


クイックスタートを使うと「ブーン」という音が出るのですが。


ブレーキを一杯に利かせても定速になりません。


TSD15 SFLと丸針に交換できますか?


アイドラーはリビルト品が使えますか?


EMT以外のピックアップカートリッジは使用できますか?


155stを使用しないで直接信号を取り出すには?


OFシリーズ(モノラル)ピックアップで再生すると音が歪みます。


XLRのバランス出力はできますか?



 進相コンデンサの交換頻度は?
EMTでは進相コンデンサ交換は3年から5年毎に行うことを推奨しています。 
長期間使用していなかったりした場合にはこの期間よりもコンデンサが急速に
劣化することがあります。回転しているモーターに触れて振動を感じる、
レコード再生時にランブル(ゴロ音)がスピーカーから聞こえるようであれば、
交換が必要です。

* 50Hz仕様のターンテーブルを60Hz地域で使用するには。
EMT930、EMT927のモーター・プーリーは構造上、交換できません。
段差の付いたプーリーはモーターのステーター(回転子)と一体構造のためです。
50Hz、60Hzそれぞれ専用のモーターです。
50Hzを60Hz電源で使用、あるいは逆の周波数電源環境においての使用は
EMT専用電源「DU937」の使用をご検討ください。
このEMTターンテーブル専用に開発されたDU937は50/60Hzいずれの環境での
使用を可能にするだけでなく、フェルトブレーキ無しで速度調整が出来るため、
極めて静かな動作を可能を実現します。


* 139stB(真空管)イコライザ・アンプを930stで使えますか?
真空管式イコライザであるEMT139stBは真空管を動作させる電源を必要とします。
EMT927はどの時代のものもこの電源を供給する、電源回路を備えていますので、
問題なく使用できます。
EMT930は初期型は真空管を動作させる電源を搭載していますが、製造年代により、
(シリアル番号が14000番以前のモデルでは電源が供給されています)
EMT930st後期型では155用の電源のみとなりますのでEMT139イコライザを使用する
には別途電源を用意する必要があります。


* クイックスタートを使うと「ブーン」という音が出るのですが。
出力コネクターに本体のアースが接続されていない可能性があります。
通常アンバランス仕様ではアース端子を信号の(−)側に接続すると、
その問題は解決するはずです。 尚、シールドはRCA端子側では
浮かせて配線するのが標準です。


* ブレーキを一杯に利かせても定速になりません。
フェルト・ブレーキは長期間使用していると表面が次第に滑らかになり、
ブレーキとしての機能が低下してきます。定期的に交換しなければなりません。
スピードが落ちないのはこのフェルトブレーキの劣化の可能性があります。
また、ブレーキを上に押し付ける働きをする、金属製板バネの変形、ヘタリも
可能性があります。


* TSD15 SFLと丸針に交換できますか?
EMT社では針交換の際、元々の針先の種類にかかわらず、いずれの針形状の
選択が可能です。SFL(スーパー・ファイン・ライン)、丸針(SPH)またはVdH
(バンデンハル)いずれも選んでいただけます。


* アイドラーはリビルト品が使えますか?
EMTのアイドラー取り付け部本体はスチール製のシャフトで硬く、
一方アイドラー側の軸受けは銅系の焼結金属を用いて本体のシャフトの
磨耗を防いでいます。
劣化してゴムの部分のみを張り替えたアイドラーのリビルト品はゴムの部分は新しい
のですが、焼結金属製の中心の軸受け部分メタルは交換していないものがほとんどです。
長年の使用により軸受け部は磨耗して穴が大きくなっています。
内径の遊びが大きいくなっている場合、振れが起きてスムーズな回転を阻害する可能がります。
新品純正品のアイドラーは最初取り付ける際、きついことがあります。
その場合は表面のバリを取ってあげるとスムーズに取り付けできます。


* EMT以外のピックアップカートリッジは使用できますか?
EMT929、EMT997アームはEMT Tシリーズ(TSD15、TMD25、TND65)
ピックアップとOFシリーズ(OFD25、OFD65、OFS25、OFS65)を使用する
専用のアームです。さらに、初期オルトフォン製、Tyope-A、Type-C等2ピンのモノラル仕様
のA-シェル、「ダイヤ」型のピン配置のSPU−A等が使用可能です。 

さらに、ノイマンDST、DST62も使用できます。
他のピックアップを使用する場合はEMT純正のEmpty Shell(空シェル)に
ムーブメントを組み込んで使用することができます。シェルの構造上前後が長い
モノは収まらないものがあります。尚、オルトフォンSPUを取り付ける場合は
専用のスペーサが必要です。


* 155stを使用しないで直接信号を取り出すには?
直接信号を取り出すには2つの方法があります。アームの出力コネクターから直接取り出す、
( EMT927の場合はEMT997アームはコネクターを用いず、リード線が直出し
ですので、この方法はできません)。
もうひとつは155を外して、そこにInterface Box(インターフェーズ・ボックス)
取る付け出力する方法があります。
このInterface BoxにMCトランスを取り付けたものもありますので、
使用するピックアップ、イコライザアンプのゲイン等を考慮して選択可能です。


* OFシリーズ(モノラル)ピックアップで再生すると音が歪みます。
Tシリーズ(TSD15、TMD25、TND65)のピックアップに比べ、OFシリーズの
ピックアップはその出力電圧が約8倍程度あります。その為に155stでそのまま
OFシリーズのピックアップで再生すると、入力オーバーで歪んでしまいます。
解決方法としては155stの配線を「MONO」に変更してゲインを下げる、
またはゲインの低い155モノラル・イコライザを使用します。


* XLRのバランス出力はできますか?
EMTのイコライザアンプ、139st、155stは内部に出力トランスを搭載しており、
600オームのバランス出力が可能です。音質を考えると、プリアンプ等にバランスド
入力端子があるのであれば、EMT側からはバランスド出力での接続を推奨します。